徐冷っていったい何?
なんでそんなに大切なの??
そもそも自分はガラスの焼成プログラムのこと、きちんとわかってはいないのでは???
ということ(この年齢で(笑))で、猛勉強が始まりました。
日英両サイトで、ガラスの焼成プログラムや徐冷などの記載のあるものを片っ端から読みました。どちらかというと、アメリカのサイトの方が、親切丁寧な記述が多かったです。特に、ガラス作家歴40年という方の40枚あまりのレポート(左上・英文)、とても勉強になりました。あと、この時ではなく最近気がついたのですが、ブルズアイ社のガラスのHPには膨大な情報が掲載されています。
そこで達した結論はというと、ガラスでの焼成プログラムに関しては600℃以下の領域の取り扱いが本当に重要だ、ということです。
私は七宝焼き経由、ガラスフュージングの世界に入りました。七宝焼きで気をつける温度領域は、750℃ー950℃くらいまででした(七宝焼き初心者レベルでは)。低温地帯はほぼ何も問題なく、いかに早く焼成可能な温度(800℃前後)にまで炉を持っていくか、ただそれだけです。
でもその感覚でガラスを取り扱うと、ガラスにとても負担をかけることがわかりました。
考えてみれば当たり前のことなのですが、ガラスを焼成する時、熱を加えることにより、ガラスにたくさんのストレスを与えてしまいます。なのでゆっくりとガラスを暖めたり冷ましたりすることにより、焼成で与えてしまうストレスを最小限に抑える、これが正しい温度管理なのだと思いました。また、冷ます時には特に慎重にことを運ぶ必要がある、それが「徐冷」なのだと、私なりに理解しました。
そして徐冷を怠るとガラスの中に歪(ひずみ)が出来てしまい、歪が大きいとガラスは割れてしまう。歪は肉眼では見えないし。。。
ガラスが焼成後すぐに割れてしまうのならいいのですが、焼成から何か月も経ってから割れたり、ちょっとした力が加わると後日割れる可能性がある。。。そこが、ガラス作品を販売する身にとっては一番気をつけなくてはいけないことなのだと、今回のことで嫌というほど思い知らされました。
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