いろいろとお試し中です

前の記事で、パーフェクトプライマーのふりかけ方の動画を載せましたが、わたしはどうやら、くっつくのが心配で(ここに失敗談あり)、たくさんのプライマーをふりかけてしまう癖がついてしまったような気がします。たくさんふりかけるので、くっつく心配はなくなったのはいいのですが、パーフェクトプライマーがすぐになくなってしまうという、経済的な問題が出てきました(パーフェクトプライマーってお高いですよね)

そのことを師匠に愚痴ったところ、「表面がツルっとした磁器製モールドの場合にはパーフェクトプライマーがいいと思いますが(水溶きだと濃度を上げないと流れちゃう)、ザラっとしたタイプのモールドは水溶きタイプの離型剤がそのまま使えるので今後このモールドを何回も使用されるのであれば経済的だしそれ(プリモプライマーを使うこと)もアリだと思います。」と、アドバイスいただきました。いつもいつも有益なアドバイスを本当にありがとうございます。

そこで、ここで早速プライマーを購入。購入の決定打となったのは、プライマーに色がついているので、どれくらい塗ったのか、素人にもすぐにわかるという点です。

で、得意⁈の動画探索を開始。どうやったらプライマーを綺麗に塗ることができるのか、まずは動画でお勉強。

こちらのビデオでは、3種類のプライマーを紹介しています。

最初に登場するのはブルズアイ社のプライマー。大きなモールドや棚板を塗るのに適しているとのことです。5層くらい塗る必要があるそうですが、合間にプライマーを乾燥させることなく、どんどんと塗り重ねていけるのがいい、とのことです。

2番目は、私が今回購入したプリモプライマー。小さなモールドを塗るのに適している、とのことです。

3番目は、スプレー式のもの。とても高価なので、このスタジオでは、ステンレスのスランピングモールドを使う時専用で使っている、とのことです。

こちらではもう少し詳しく説明して下さっています。

・プライマー1対水5

・塗る前に、よ~く混ぜること

・以前プライマーを塗ったモールドについては、ブラシや網などで余分なプライマーを除去しておくこと

・薄い液体を八層、塗ること

・一度塗ったら、そこを乾かしてから次の層を塗る。乾かすためにんはドライヤーを使ってもOK (このビデオではあまり説明していないのですが)

・実際に使用する前に、室温から炉に入れて500度(華氏、260℃)まで持っていき、15分焼成、そして自然に冷ましてから使用すること


のようです。使用前に焼成するのか。。。と思っていたのですが、師匠からは、「もちろん本当は塗布後、低温焼成でしっかり乾かしきってから使用するものなのですが実際はそのまま自然乾燥で使用する方が多いようです。注意する点としてははけムラがあるとそのままガラスに跡が残ることがあるのでフラットに塗ることと、棚板などで使用する場合、しっかり乾かさないと水蒸気でガラスが風船になってしまうことがある、でしょうか。あと素焼きモールドの場合には5倍希釈でOKなんですが磁器製モールドに使用する場合には、表面に乗りにくいので濃いめに溶いて使用してください。」


とのアドバイスをいただきました。

その後もごそごそと調べたら、こんな風に綺麗にまとめられていました。

みなさんからの情報のおかげで、独学でもガラスフュージングを何とかやっていけるのだと、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。


で、やっぱり試してみないと!と思い立ち、二つのモールドでお試し。

(↑ 塗っている最中のものです。仕上がりはもう少し綺麗?でした(笑))

左手前はいつものお皿用のサギングモールド。右奥のお饅頭のような形のものは、以前いただいた、透胎七宝用のものです。七宝焼きをたくさんやっていた頃も、実際に使ったことはないものです。端っこがちょこっと欠けています。

塗ってみての感想ですが、プライマー1対水5では、すこし水っぽいかな、と思いました。なので(すでに塗布済みの)2回目に関しては、1対4で塗りました。わたしのモールドと塗り方については、この1対4の濃度がいいようです。


そして、事前焼成が面倒なので一晩おいてモールドを乾燥させて、お試し焼成をしました。(お饅頭型の方)

使ったガラスはメーカー及び膨張係数不明のステンドガラス用のもの。ただ単にカットしただけで、事前焼成はしていません。(おいおい)

プログラムは電気炉にセット済みのエフェットレプログラムで焼成しました。トップ温度720℃でスランピング、一応、ちゃんと徐冷キープなども入れました。

↑ 焼成前

↓ 焼成後

そして、ちゃんと剥がれました!

ひっくり返すとこんな感じです。形としては、ミニ皿として使えそうです。

反省としては、最初にガラスを焼成していなかったので、モールドにくっついている側のガラスがぼこぼこ、というより、ガラス特有の尖った、痛い感覚で仕上がってしまったことです。少し削ってみましたが、今度は削り跡がついてしまったり。。。なのでそれを解決するために、現在、再度炉に入れて、別の使い慣れたスランピングモールドでファイヤーポリッシュがてら、再スランピングしています。(うまく行く保障はないけれど(笑))


モールドからはするりとガラスが離れてくれたので、この試みは大成功!かな。

パーフェクトプライマーをふりかけるより手間がかかるけれど、お安いし、よく海外の動画で見るように、プライマーを筆やはけで塗る作業をしていると、一段階、フュージングが上手になったような気がしたりして(笑)

何より、ハンドメイドって、このように手間暇かけて作るものなのだということを再認識させられて、とてもいい経験になりました。

これからは、場面によってパーフェクトプライマーとプリモプライマーを使い分けたいと思います。



Glass Kindred Spirits

ガラスフュージングと七宝焼きアクセサリーを作っている Mari です。 Welcome! I'm Mari, making glass fusing fusing & SHIPPO (enameling) accessories.